LEPIDOPTERA (レピドプテラ) 空を舞う昆虫たち、チョウとガの世界
北海道大学総合博物館 2011年度 夏の企画展示
「LEPIDOPTERA(レピドプテラ) 空を舞う昆虫たち、チョウとガの世界」
大きなボードが迎える1階展示室 モルフォチョウの美しさに息を呑む
青山慎一氏のコレクション ゆったりとしたスペースに標本が展示されている
松村松年氏のコレクション 3階 企画展示室
昆虫学の教育普及の歴史 久万田敏夫氏のスケッチ
北大昆虫学教室の再現
【 Lepidoptera レピドプテラとは】
「チョウとガ」のなかまを、鱗翅目、ラテン語で Lepidoptera(レピドプテラ)といいます。
昆虫は陸上で最も繁栄した生物といわれますが、なかでも花とともに多様に進化したのがレピドプテラです。
レピドプテラは、翅に鱗粉をもつこと、口がコイル状のストロー(口吻)になっていることが特徴です。
世界に約50万種が知られ、アゲハチョウ、モンシロチョウ、ミノムシなどなじみ深い昆虫も含まれます。
また絹を作りだすカイコもレピドプテラで、昆虫産業の中心的存在です。
マイマイガ、ヨトウガ、アメリカシロヒトリなど農業害虫、衛生害虫としての厄介者もレピドプテラに含まれます。
【世界のチョウ】
札幌在住の青山慎一氏は、国内でも有数のチョウのコレクションを所蔵しています。
青山氏のコレクションは北海道大学総合博物館に寄贈され、現在その整理がすすめられています。
展示では青山コレクション220箱13,600頭のチョウを、生物地理分布区別に紹介します。
チョウの魅惑的な美しさと多様性がみどころです。【道内最大級のチョウ標本展示】
【札幌農学校時代から続く鱗翅目研究】
松村松年博士(1872-1960)は、札幌農学校に日本で最初の「昆虫学教室」を開きました。
以後、多くの研究者が日本・ アジアの昆虫学研究を北海道大学で行ってきました。
その研究の系譜は日本の昆虫学の歴史の大きな部分を占めています。
レピドプテラ(鱗翅目)を専門とした研究者には、松村松年、一色周知、河野廣道、玉貫光一、久万田敏夫、奥俊夫などがいます。
展示では、多くのチョウの新種記載をした松村博士、ホソガの分類研究をした久万田博士のコレクションとその研究の背景を紹介します。
総合博物館で収蔵しているレピドプテラ・コレクションの一部を公開します。
松村松年コレクション
久万田敏夫コレクション
高椋悌吉コレクション
茅野春雄コレクション
近藤喜代太郎コレクション
佐藤雅男コレクション
佐々木正剛コレクション
青山慎一コレクション
帯広畜産大学(小野決)コレクション
【貴重なタイプ標本の公開】
ウスバキチョウは、大雪山に分布する北海道を代表する高山蝶で、天然記念物にも指定されています。
このチョウを記載したのは松村博士で、展示では新亜種記載研究に直接使用したタイプ標本を公開します。
この他、アサヒヒョウモン、ダイセツタカネヒカゲなど北海道の高山蝶のタイプ標本を初公開します。
<関連土曜市民セミナー>
6月より9月迄、全4回の実施を予定。
第1回 終了
第2回 終了
第3回 終了
第4回 終了
<期間>
2011年7月2日 (土) 〜 10月2日 (日)
<会場>
北海道大学総合博物館
1F 知の統合・知の統合コーナー
3F 企画展示室