古生物学標本
理学部開設の1930年以来、旧地鉱教室の教官・学生による野外調査の際に採集された標本がその主要であり、さらにそれ以前のコレクションもかなり含まれている。現在約2万点の標本が整理されており、その中に700点ほどのタイプ標本が含まれる。未整理の標本も多く、今後の整理によって、さらに登録標本が増えることが期待される。近年は、研究資料として恐竜類のレプリカ標本が増えてきている。
特徴
最も有名な標本として、ニッポノサウルスとデスモスチルスの原標本が挙げられる。両方とも、地鉱学科初代古生物学・層位学教授の長尾巧によって樺太から発掘され、研究されたものである。展示室には、レプリカをくみ上げた復元骨格があるが、実物標本は研究用として収蔵庫に保管されている。また、その後の教官によって多くの無脊椎動物が採集・研究され、それらも保管されている。樺太や北海道を始めとした北方圏の標本が数多く保管され、北方圏の古生物学の拠点ともいえる。