授業報告 博物館学特別講義 II 第1回 4月12日

第1回   4月12

 

担当教員:佐々木亨・湯浅万紀子

 

 本日のオリエンテーションでは、授業計画と授業のゴールが説明された。授業のゴールとは、各種博物館の展示の制作、教育プログラムの運営、活動評価について理論と実際を学習し、活動展開の現状を理解し、その課題を考察すること。授業の後半で実施する北大総合博物館の来館者調査とその分析においては、グループワークを実施し、大学博物館への理解を深めるだけでなく、コミュニケーション能力とディスカッション能力、プレゼンテーション能力を習得すること。そして、これらの実践と考察を通して、博物館活動に限らず、自己の活動を検証し改善点を見出す自己評価の視点を得る機会とすることである。総合博物館に関連した他の講義や演習についても紹介され、この授業は後期に開講される「博物館特別講義I 学術標本・資料学」のシリーズであることも説明された。

 続いて、授業の後半で受講生が担当する来館者調査に関して説明された。この来館者調査は、文学研究科の展示制作プロセス演習でリニューアルした科学技術展示室について、リニューアルの効果を検証するために行うものである。 まず、展示リニューアルの経緯や昨年度行った来館者調査の概要や分析結果、また、実際に調査を行う際の注意点等についての説明があった。この来館者調査では、来館者の導線を追ってどのように展示を見ているのか、どの展示に引き付けられているのかを測定するトラッキングという手法を用いる。また、その内の数件についてはインタビュー調査も行う。

その後、実際に科学技術展示室に移動し、昨年度のリニューアルによって導入された新コンテンツを確認し、21組でトラッキング調査のデモンストレーションを行った。最後に、インタビュー項目を検討したり、データ入力をとりまとめる担当学生を決めた。今後、調査期間を定めて受講生達が調査を実施する。