活動報告 道立近代美術館評価プロジェクト 前期の活動 総括レポート

道立近代美術館での来館者アンケートの実施を終え、データを入力し、集計した。

後期は、同館の学芸課・総務課・事業課の職員と北大の佐々木亨教授、湯浅万紀子准教授から成るプロジェクトのワーキンググループと共に更に各種調査を実施し、調査データを分析し、報告書をまとめる作業に協力する。

本プロジェクトに参加した3名の受講生の総括レポート:

今回の道立近代美術館評価プロジェクトでは、同館の来館者の多くが何らかの要望を持っているということが分かった。実際には来館者全員から意見を聞いたわけではないが、回答内容は、自分自身も気づくような施設面のこともあれば、来館者でなければ気づかないスタッフの対応もあり、非常に多岐にわたっていた。さらに、集計作業をしてみると、要望の中にはどちらも重要な指摘でありながら相反する意見も見受けられ、両方を実現するように改良することは難しいものもあった。このような様々な意見を踏まえて博物館・美術館をよりよくしていくことは難しいが、同時にやりがいもあるのだと感じた。(文学部3年 大西凛)

6月9日から7月3日まで、道立近代美術館で開催されたエルミタージュ展の来館者に、アンケート調査にご協力いただいた。回収したアンケートによると、テレビやチラシを見て特別展を知った方が多かったことから、広報が来館者を増やす大きな役割を担っていることが考えられた。また半年から2年以内に最低でも1回以上美術館を訪れる方が多く、特別展に対する意見(作品の展示方法や順路表記の改善など)や感想、更には美術館内の施設(売店や駐車場など)についてもコメントした方が多かった。こうしたアンケート結果から、美術館をよく利用されるどの方も美術に興味があり、もっと近代美術館をよくしていきたいという気持ちが非常に強いことが感じられた。(工学部3年 倉千晴)

今回のプロジェクトで間違いなく一番つらかったのは、アンケート集計の入力作業だ。ひとり約200枚のアンケート回答をエクセルへ入力していくのは本当に目が疲れる作業だった。ほとんどが数字だが、自由回答欄もある。自由回答欄は文章を読み取って入力していかなければならない。たまに解読が困難なものもあり、非常に骨が折れた。しかし、入力していくうちに回答全体の三分の一であるなりに、結果の傾向がぼんやりと見えてくる。この感覚がとても新鮮で面白かった。今回のプロジェクトでは、アンケートの配布・入力を通して、調査の大変さや楽しさを垣間見ることができたように思う。どのような結果が出るのか、今からとても楽しみである。(理学部3年 中島悠貴)