授業報告 博物館コミュニケーション特論I 第6回 5月 16日

今日は、博物館に泊まり込んで行なわれた先日の会議の結果を掘り下げた。

泊まり込み会議の結果、「子どもと北大生に参加募集をかけて、子どもは昼、北大生は夜に、博物館の展示室内を明暗を切り替えながら見てもらう」というテーマと、当日の大まかな流れは決まっており、それが示されたプリントが配布された。そこで、まず泊まり込み会議の結果を確認し、曖昧な部分や疑問点を解消する所から話が始まった。その結果、プリントに書かれていた目的や対象、当日の実務、利用する展示物の候補等が、次のように具体化された。

 

子ども(昼)プラン

  • 対象は小学5・6年生。
  • 目的は「博物館を楽しんでもらうこと」と「今の勉強の先にある世界に『明暗を切り替えながら』という面白い状況で触れてもらうこと」。尚、この点に関して、受講生の多くは、「この企画が子どもたちの原体験になれば理想的。すくなくとも、それに近い効果を与えたい」という想いを抱いているようだった。
  • 当日の流れは、事前申し込み制で集まった、グループ分けされた子どもたちを連れて受講生が博物館を案内し、その過程で子どもたちにワークシート(課題)を解いてもらい、最後にそれを発表してもらう」(また、その発表、ワークシートをもとに、受講生が総括する)。
  • 案内先は、「岩石・鉱物、化石(企画の当日が恐竜展の期間中である事もふまえる)、昆虫」の三つ。ただし化石に関しては視覚的な面白さ(楽しさ)を重視し、知的興味に対しては、展示に付されている解説を利用するにとどめることになった。このため、受講生を、岩石・鉱物を担当する受講生と、昆虫を担当する受講生にグループ分けした。また、受講生が知識を身につけるために、その分野の先生に教えを仰ぐことが決まった。受講生は、まずは自分たちが伝えたい内容をしっかりと身につけることが第一だと合意した。

    (広報の仕方や、先に示した三つ以外の展示の利用は未定である)

     

北大生(夜)プラン

  • 目的は、博物館に来る北大生の新規獲得。
  • 当日の流れは、ワークシート等を利用して博物館を回ってもらい、その後、受講生と少し話をする。

    (要は「北大生よ、博物館を楽しめ」という事である。博物館に興味を持つきっかけを与えたい)

前回や前々回までを考えれば、大きな前進が実感できる討論だった。しかし、まだ未定の部分ばかりである。この為、次回は「何が仕事か? 役割の洗い出し」と「その仕事は、いつまでに行なえば良いのか?」の二点を明確化することに決まった。

(理学院 自然史科学専攻 修士2年 田中優作)


岩石・鉱物を担当する田中くん