【セミナー報告】「超巨大噴火に備えるには」

タイトル:「超巨大噴火に備えるには」

講師:中川 光弘(北海道大学総合博物館長)

日時:2015年9月12日(土)13:30〜15:00

会場:北海道大学人文・社会科学総合教育研究棟1F 6番教室

講演内容

講師の中川光弘先生より、火山の仕組みから歴史、災害などについて北海道の火山を例にお話いただきました。

巨大な火口であるカルデラを作るような超巨大噴火は、低頻度であるためこれまでは噴火予測研究や火山防災の対象ではなかったそうです。しかし東日本大震災以降、カルデラ火山が注目を浴びるようになってきました。超巨大噴火とはどのようなものなのか、そしてそれに対する研究の状況についてわかりやすく解説していただきました。しかし、現在の研究では、噴火の正確な予測方法も、超巨大噴火を防ぐことも難しいそうです。

会場に訪れた方々からは「地球のどこが一番安全なのか。」「自宅の付近にある火山の噴火の規模はどれくらいになるだろうか。」と次々質問が出たことからも関心の高さが伺えました。日本、特に北海道は活火山が多く存在し、古来より火山との歴史を歩んできました。火山噴火のリスクを充分に認識し、避難のための準備を怠らないことが大切であるということを今回の講演で学ぶことができました。

ところで、南区にある藻南公園では、支笏火山の超巨大噴火による火砕流である、札幌軟石を見ることができるそうです。火山の歴史を感じに、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

(理学部4年 日下葵、大学院歯学研究科1年 藤井瑞季)

 

     

来場者に講師を紹介する藤井さん(左)と日下さん(中央)     質問に受け答えする中川館長