授業報告 博物館コミュニケーション特論 I 第1・2回 4月7・14日

4月14日、「博物館コミュニケーション特論?」が本格的にスタートした。専門分野も学年も国籍も異なる20名近くの受講生がぐるりと一つのテーブルを囲んだ。この講義は、北海道大学総合博物館の問題点を見出し、それを解決するために、学生が主体となってプロジェクトを企画し、実施し、評価までを行うもので ある。

今回の講義では、前年度までに取り組まれた活動が紹介された。目的別にした館内マップの制作や、ゲーム機を使った展示解説など、学生の工夫が感じられる興味深い企画ばかりであった。また、湯浅先生から、博物館の来館者層や、企画する際に考慮する点などを教えていただいた。北大総合博物館は、観光客の来館は多い一方、札幌市民全体には認知度が必ずしも高いわけではないとのこと。また、大学構内にあるにもかかわらず、北大生の利用が少ない点も課題の一つである。

7月にリニューアルオープンを迎える北大総合博物館。休館中の館内では、展示室の準備が着々と進められているが、まだまだ完成には程遠い。それゆえに企画にあたって、開館している博物館の様子をイメージしにくいことが難点だ。けれども、ピンチはチャンス。“今だからこそできる”企画で、博物館のリニュー アルを盛り上げていきたい。来週は、各自が考えてきた企画案を紹介しあう予定である。まだ少し堅苦しい雰囲気の教室。これから、親密な意見交換が繰り広げ られる場となっていくのだろう。いったいどんなプロジェクトが生まれるのか、今後の展開が楽しみだ。

(理学院自然史科学専攻 修士1年 増田彩乃)


ガイダンスでは、過去の事例が紹介された


メモを取る受講生達


ガイダンスでは耐震改修中の館内も巡る