授業報告 2021博物館コミュニケーション特論 III 第15回 1月26日

先週は北海道大学総合博物館の教職員と、ミュージアムショップ代表の浅野目さん、木明さんからグッズ企画に対するご意見をいただいた。今週は、それを踏まえてブラッシュアップしたデザイン案を検討した。
風呂敷は、どのように包んでも柄が見えるようにデザインすることが前提要件であった。マンモスモチーフの風呂敷では、小さく描いたゾウのシルエットを並べたデザインが提示されたが、原寸大の臼歯の絵をどのように配置するかが議論の的になった。臼歯をゾウのシルエットと平行に並べる方向性で一致し、また数種類のデザイン案を検討することとなった。土器モチーフの風呂敷では、土器を以前よりも小さくし、数多く描くことを前提とした。そこで、どのように配置するのか、また、背景に和風の柄を加えようか、といった点が議論の的になった。土器を年代順に渦を巻くように配置する案が支持を集めたため、その方向性で数種類のデザイン案を検討することとなった。来週までにオンラインでミーティングを複数回行い、デザインを洗練させる。
フレークシールについては、先週いただいた指摘を元に、古生物をモチーフにしたものは全身を描くこととなった。今週の議題となったのは、フレークシールの大きさである。購入時にランダム性をもたせるための方法を確認することと併せて、封入可能で、かつ、購入者が使用しやすい大きさに決定する。その他、現生の哺乳類や土器をモチーフとしたフレークシールの大きさは、それに倣うことになった。
最後に、解説シートの制作プロセスについて確認した。特に風呂敷の解説シートは、これまでビニール包装の中に同封するつもりでいたが、ビニール包装を使用しない販売方法を提案いただいたため、それに合わせた解説シートの添え方を考えた。風呂敷を留める紙製のスリーブの内側を解説シートとしてはどうかという意見が全体から同意された。今後はスリーブの大きさを推定し、そこに載せられる情報を取捨選択する。また、参加している留学生のHasanさんの力を借りて、解説シートに英語を併記することにもなった。
森本智郎(理学院 自然史科学専攻 科学コミュニケーション講座 博物館教育学研究室 修士課程1年)