授業報告 2021博物館コミュニケーション特論 III 第1回 10月6日

2021年度の博物館コミュニケーション特論Ⅲ「ミュージアム・グッズの開発と評価」が始まった。これから約半年かけて、さまざまな専門の背景をもつ大学院生が、北海道大学総合博物館のミュージアム・グッズを企画・開発する。
授業の前半では、大学博物館について、さらにその中でも北海道大学総合博物館についてガイダンスを受けた。また、過去のミュージアム・グッズ開発プロジェクトにおける成功例・失敗例がそれぞれ紹介された。プロジェクトが成功して発売に至っても淘汰される商品もあると伝えられると、受講生の間には緊張感が走った。北海道大学総合博物館のミュージアム・ショップ“だからこそ”の商品であることが、売れるグッズとなるためには重要なのだと感じた。大学博物館には大学において収集・生成された有形の学術標本がある。大学博物館における「ミュージアム・ショップの役割」「ミュージアム・グッズの意味」が何かを常に意識しながら、これから議論していきたい。
授業の後半では、展示の一部とミュージアム・ショップ「ぽとろ」を見学した。受講生は興味を惹かれた商品をそれぞれ手に取って感想を簡単に話し合った。実際にミュージアム・グッズが並ぶ現場を見学することで、企画する前提の理解が深まったと思う。次回までに、ミュージアム他文化施設のグッズの中で、自分がお気に入りのものを2点紹介するレポートを執筆する課題が課された。自分が過去に訪れたミュージアムで惹かれたグッズについて振り返って考えることで、まずは自分の好みや拘りたいポイントをクリアにしていきたい。
森本智郎(理学院 自然史科学専攻 科学コミュニケーション講座 修士1年)


館内を巡る途中、植物標本を挿んでいた古い新聞紙の展示について解説する森本さん


古生物を研究する大藪さんはタルボサウルスについて解説