【1月12日開催】 バイオミメティクス市民セミナー・対話篇(第97回)アントロポセン(人新世)とバイオミメティクス その4:倫理学


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アントロポセンと倫理

蔵田 伸雄 先生(北海道大学大学院文学研究院 教授、応用倫理・応用哲学研究教育センター長)

近年の環境倫理学の中では、アントロポセン(人新世)とも呼ばれるほどの大きな環境の変化、さらに大規模な気候変動を引き起こしてしまったのは、人類のモラルの欠如のためだとも言われています。このような事態に至ったのは、道徳の問題だというのです。
何とかなるだろうという根拠なき楽観論と現実を直視しない自己欺瞞、未来世代のことを考えない無責任、環境の劣化にともなう社会的不平等の拡大の無視、生態系や生物多様性について配慮しない人間中心主義という傲慢などによって、アントロポセンは生じたことになります。もはやこの社会は持続可能ではないとさえ言われます。
環境問題を改めて倫理・道徳の問題として考えることによって、どのような未来を選ぶことができるのかを考えてみたいと思います。

 

<略歴>

1987年 京都大学文学部卒業

1994年 京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学

1998年 三重大学人文学部専任講師

2001年 北海道大学大学院文学研究科助教授(倫理学講座)

2009年 北海道大学大学院文学研究科教授(倫理学講座)

現在  北海道大学大学院文学研究院教授(哲学倫理学研究室)、応用倫理・応用哲学研究教育センター長

 

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