【11月19・20・27日】直行さんのスケッチブック展 記念講演会


イベント詳細

このイベントは27 11月 2016に終了しました


本年が坂本直行生誕110年にあたるのを記念して、北海道大学総合博物館では“直行さんのスケッチブック展”を開催しています。

関連イベントとして、記念講演会を下記の日程で開催いたします。
皆様のお越しをお待ちしています。

会場:北海道大学総合博物館 3階 N308 講義室
時間:13:30 ~ 15:00
参加費無料・申込不要

第 1回:11月19日(土)「山岳画家としての坂本直行」 佐藤 由美加(北海道立近代美術館 主任学芸員)
坂本直行は、日高山脈を望む十勝の地に3 0 年暮らした開拓農民で山岳画家でした。北大山岳部の創立メンバーだった坂本は、在学中にほとんどの北海道の山を歩いたといいます。はじめて目にした十勝の原野と日高山脈の美しさに、感激し、やがて、日高山脈を見渡すことができる場所に自ら開拓農民として入植しました。
広大な北海道には、さまざまなタイプのたくさんの山があり、道内外の多くの画家が作品を描いていますが、北海道の南半分を占める日高山脈を描く画家はほとんどいません。坂本は、日本で最も日高山脈を描いた画家といえます。山を描いたさまざまな作家・作品と比較しながら、生涯、山と原野を愛し続けた坂本直行を紹介します。

第 2回:11月20日(日)「直行さんと歩々の会」 鮫島 惇一郎(北大山の会)
明日、原野の家を離れて市街へ移るんだから泊まってゆけと直行さんが言う夜でした。
農を捨て画業に専念するつもりだが、その傍らに素人画家集団を作ってみようかと思っていると言われるのです。「歩々の会」結成の糸口でありました。そして1 9 6 2 年の暮、第一回の展覧会となるわけです。会員は直行さんの人柄に魅了されながら、年に数回のスケッチハイク、冬にはスキー遠足などと自然を楽しむことができたのです。しかし、残念ながら1 9 8 2 年の春に他界されてしまいました。直行さんが亡くなっても、引き続き会長は直行さんでしたが、五十回を最後に会を閉じました。その過ぎ去った日々を辿ってみましょう。

第 3回:11月27日(日)「龍馬と直行」 前田 由紀枝(高知県立坂本龍馬記念館 学芸課長)
龍馬と直行は同じ“ 坂本一族” のメンバー。つまり、北海道の人たちが親しんでいる農民画家チョッコウさんは、幕末の志士・坂本龍馬の子孫なのです。海援隊長・龍馬は北海道開拓を考えていましたが、暗殺により頓挫。代わるように1 2 0 年前、直行の祖父・直寛が家族とともに土佐の高知から渡道してきました。坂本一族に流れる反骨精神。龍馬を語ることのなかった直行もまた、土佐の反骨“ いごっそう” でした。二人の生涯をご紹介します。