授業報告 2019博物館コミュニケーション特論 I 第2回 4月18日

本年度のプロジェクト開始に向けて、個々人がプロジェクト運営に役に立ちそうな得意分野を発表したあと、博物館の問題点及び今後の企画案に対して意見を出し合った。展示の様式の変更案や、まず来館してもらうことを目指すというアイデア、他施設やイベントとの連携案、館内の案内表示、看板をわかりやすくすることや多言語対応の必要性の指摘等が次々と挙がり、議論が進んだ。
中でも、今後の企画に向けて、「どういった人を対象とするか」が特に焦点となった。まず、北大総合博物館が万人に開かれた学びの場であり、様々な年齢層の人が出会う場であることを尊重すべきであるため、全ての人を対象とした方が良いという意見が挙がった。一方で、全ての人を対象にすることは難しく、博物館を学びの場として企画立案するのであれば、むしろ対象は絞った方が良いのではないか、と言う反対意見も挙がった。今回の授業では、具体的にどちらを選ぶかの結論は出さなかった。
企画のターゲット以外では、北大総合博物館の魅力の一つが学生との距離の近さにあることも踏まえた、学生発案型のプロジェクトならではの取り組みについても意見が複数寄せられた。多様な分野の学生が集まっていることを活かす企画や、学生が来館者の話を聞くことや対話を重視したプログラム、「学生主導のプログラム」として知名度が向上しつつあることを活かす企画、といった案がその例である。
今回の授業では、今後プロジェクトの具体的な企画を練る上で、参考となりそうな多様な案が挙がった。次回以降、今回の議論内容を生かして具体的な企画立案に取り組んでいきたい。

片岡奈々(農学院 環境フロンティアコース 植物生態・体系学研究室 修士課程1年)


総合博物館の課題について活発な議論が展開された

書記を務めた片岡さん