ミュージアムマイスターがサステナビリティ学生研究ポスターコンテストで特別賞を受賞

 ミュージアムマイスターの沼崎麻子さん(本学理学院 自然史科学専攻 科学コミュニケーション講座 博物館学研究室 博士後期課程2年)が、第5回北海道大学サステナビリティ学生研究ポスターコンテストで「特別賞」を受賞しました。このコンテストは、北大のサステナビリ ティウィークの一環として、2013年11月4日から7日に開催され、北海道大学の学生が、自らの研究を「持続可能な社会づくりへの貢献」という 観点で見つめ直し、ポスターにまとめ日本語もしくは英語で発表しました。発表は、「新たな社会の仕組み」、 「健やかに人間らしく生きる」、「環境変化の緩和と適応」、「資源の適切な利用」の4分野で行われました。

沼崎さんは、「健やかに人間らしく生きる」分野にエントリーし、”Collaboration between Peopole with ASD (Autistic Spectrum Disorder) and Non-ASD People will Change the Society–and also Museums!: The Development of Employment Support Program for People with ASD in University Museum”(邦題:『ASD(自閉症スペクトラム障がい)当事者と非当事者との協働が社会を変える―そして、博物館も! 〜大学博物館におけるASD当事者就労支援プログラムの開発~』というタイトルで発表しました。沼崎さんの研究は、ミュージアムマイスターコースの「社会体験型科目」をベースに、大学博物館のリソースを活用した新たな形のASD当事者就労支援プログラムの開発を行うものです。ポスター発表では、ASD当事者と非当事者の協働を重視したこのプログラムの実現により、人の多様性を認め合い、誰もが人間らしく生きられる社会づくりへの貢献が期待されることが強調されました。

11月7日には授賞式が開催され、本学の上田一郎理事・副学長から賞状と副賞が授与されました。

ポスター発表も英語での発表も初めての沼崎さんでしたが、研究を明快に1枚のポスターにまとめ、聞き手への問いかけを織り交ぜながら分かりやすく 説明する様子は、会場でも目を引くものでした。

沼崎さんの喜びの声を紹介します。

「初めてのポスター発表で結果を残すことができ、たいへん嬉しく思っております。異分野の方々にわかりやすく伝えること、聞き手とのコミュニケーションが重視されるこのコンテストにおいて、これまで展示解説をはじめとした博物館活動で培った力を存分に活かすことができました。ご指導くださいました先生方、ご意見をくださいました講座の皆様、これまで私の解説を聞いてくださいました来館者の皆様、そして調査にご協力くださいましたASD当事者の皆様のお力が無ければ、この結果につながらなかったと思っております。心より感謝申し上げます。」

12月9日に開催されるポスターコンテストの国際大会にも推薦され、出場が決まりました。

沼崎さんの今後の研究と博物館活動が更に進むことが期待されます。

沼崎さんはまた、2012年度から札幌市の次世代型博物館計画検討委員会の市民委員に公募で選ばれ、委員会の議論に参加しています。