馬渡駿介名誉教授が南方熊楠賞を受賞

元総合博物館館長の馬渡駿介名誉教授が、第29回南方熊楠賞を受賞しました。
南方熊楠賞は和歌山が生んだ知の巨人、南方熊楠の偉業をたたえて制定された賞で、馬渡名誉教授の国内外での分類学発展への貢献が高く評価され、受賞となったものです。
馬渡名誉教授は北海道大理学部を卒業後、約半世紀にわたって無脊椎(むせきつい)動物の分類学に関する研究に取り組んできました。特に「コケムシ」の分類では、世界中の標本との比較研究で成果を上げ、これまでにも日本動物学会賞や日本動物分類学会賞などを受賞しています。
馬渡名誉教授は受賞のコメントで「巨人の名を冠した賞を、足下にも及ばない私がいただくことの責任の重さを痛感しています。熊楠翁は主に粘菌、私は無脊椎動物と研究対象は異なりますが、巨人と同じ分類学に親しんだことは私の誇りです。」と喜びを語りました。
授賞式は5月11日午後1時半から、紀南文化会館(和歌山県田辺市新屋敷町)で行われる予定で、馬渡名誉教授が「ヒトの目にとまらない生き物たち」のテーマで講演を行います。