【報告:博物館土曜市民セミナー】9月10日「花と昆虫の利害関係」開催
タイトル:
【企画展示「LEPIDOPTERA 空を舞う昆虫たち チョウとガの世界」関連セミナー】
「花と昆虫の利害関係」
講師:
稲荷 尚記
(北海道大学 総合博物館 資料部研究員)
日時:
9月10日(土)13:30-15:00
場所:
北大総合博物館「知の交流」コーナー
概要:
蝶は花の蜜を吸い,花は蝶に花粉を運んでもらうことで,両者はお互いに利益を得ている」
– 広く知られるこうした理解は間違いではありませんが,詳しく調べると両者の関係はけっして
固定的ではなく,環境や相手の振る舞いに応じて変化するダイナミックな関係であることが
わかってきました.
本講演ではまず,昆虫と被子植物が互いに影響を及ぼし合ってきた進化の歴史を概観します.
また身近な例として,セイヨウオオマルハナバチの移入によって生じる問題などを取り上げます.
これは現在進行中の流動的な現象であるため,正しい答えを示すというよりも,様々な側面を
見ることで自然を複眼的に考えるきっかけになればと思います.
企画展示関連セミナー全4回のうち、今回が最後のセミナーとなりました。
当日は、沢山の方々(約90名)が知の交流コーナーに来られました。
稲荷先生は「自己紹介(オモテとウラ)」や「花と虫の共生関係(ギブ&テイク)」「花の進化の
方向性」「花に来る昆虫の歴史」「総分昆虫と人間社会の摩擦」などについて講話されました。
プレゼンテーション資料は凝ったものとなっており、内容の濃いセミナーでした。
本講演は、北大OCWのHPからご覧いただけます。
http://ocw.hokudai.ac.jp/OpenLecture/MuseumSeminar/2011/FlowersAndInsecta/