2019年度 バイオミメティクス 後期プログラムのお知らせ

北海道大学総合博物館では2012年2月より、毎月一回、バイオミメティクス市民セミナーを開催しています。本セミナーでは、バイオミメティクス(生物模倣、biomimetics, biomimicry)ならびに関連する様々な分野の方々に話題を提供していただき、社会と科学技術の対話をはかるトランスサイエンスの場を設けております。生物に学ぶという考え方は古くからありますが、今世紀になり、ナノテクノロジーの世界的な展開と相俟って新しい展開を迎え、分子レベルの材料設計からロボティクス、農業、都市設計に至る幅広い分野に広がっています。さらに、マイクロプラスチックなどに見られるように、アントロポセン(人新世)が問われる昨今においては、持続可能性の観点から、人類学、生態経済学、エネルギー、社会学、環境倫理学、哲学、宗教学などの分野においてもバイオミメティクスへの言及がなされ始めています。
かかる状況を鑑み、本セミナーでは2019年度後期の主題を「アントロポセン(人新世)とバイオミメティクス」として、多様な分野の先生方からのご講演を頂戴し、市民との対話の場を持つことにいたしました。

第94回:10月5日(土)

「ある地質学者から見た人新世」〜環境の時空間スケールとは〜

山本 順司先生(北海道大学総合博物館 准教授)

第95回:11月2日(土)

「人新世に生きるヒト」〜アラスカの環境人文学から考える〜

近藤 祉秋先生(北海道大学アイヌ・先住民研究センター 助教)

第96回:12月7日(土)

地球をめぐる不都合な物質

石塚 真由美先生(北大獣医学部 教授)

第97回:1月12日(日)

アントロポセンと環境倫理

蔵田 伸雄先生(北大文学部 教授)

第98回:2月1日(土)

ブラックアウトの教訓とマイクログリッド

原 亮一先生(北大情報科学 准教授)

第99回:3月7日(土)

歩く、見る、聞く 人びとの自然再生

宮内 泰介先生(北大文学部 教授)