【12月13日開催】公開研究会 「アーカイブとコンテクスト:アーティストと映像」

12月13日に第6 回博物館研究会:公開研究会 「アーカイブとコンテクスト:アーティストと映像」を開催いたします。ご関心の方はどなたでもお気軽にご参加ください。(ちらしPDFはコチラ)

日時: 12 月13日(火) 16:50-19:00
場所: 北海道大学総合博物館 1 階 知の交差点
関連作品展示:1 階北階段

研究会趣旨:アーカイブは人間活動の記録であり、新しい活動を生み出す源泉です。本研究会ではコンテクストを議論の手がかりに、アーカイブとアーティストの関係を検討します。


【第1部】
講演:「アーティストと映像」
講師:南隆雄(アーティスト)

南隆雄はこれまで、ヴィデオやインスタレーション作品を中心に制作活動を行ってきたアーティストです。今回はそのなかから、新作の映像作品“Medi” を中心に、その内容やアイデア、そして実際の制作プロセスについてお話しいただきます。“Medi” は、地中海沿岸地域で自身が記録した映像と音響を再構成した作品です。映像はカラーバーを思わせるヴィデオに特有な色に変換した後、南宋画などを参照しながら、様々な場所で撮影した素材をひとつの平面に構成しています。また音響も同様に、フィールドレコーディングした素材を多様に重ねあわせることで、サウンドトラックを制作しています。つまり、いわゆるドキュメンタリーとは違った方法で、映像と音響によって地中海を描いているといえます。これはいいかえるならば、私的な映像音響アーカイブを再構成することで作品を制作している、と言って良いかもしれません。加えて、近年の南の仕事が、どのように“Medi” に繋がっていったのか、過去作品とその変遷を通して、自身の制作活動について紹介していただきます。

【第2部】
対談:「アーカイブとコンテクスト」
南隆雄 x 山下俊介(総合博物館・助教)


南隆雄 minami_Photo略歴:1976 年大阪生まれ、パリを拠点に活動。映像と音響そしてその経験とは何かという問いを底流に、近年は絵画や彫刻そしてそれらの歴史を参照したヴィデオやインスタレーション作品を制作。これまで、Ota Fine Arts(シンガポール, 2016)、LaChambre Blanche(ケベック, 2012)、水戸芸術館(水戸市, 2010)、Goethe Institute ( ハノイ, 2009) などで個展を開催。また、Shanghai 21st Minsheng Art Musuem ( 上海, 2016)、 Palazzo Grassi Teatrino(ヴェニス, 2014)、12th Biennale de Lyon(リヨン, 2013)、Taipei Musuem of Contemporary Art(台北, 2011)などでグループ展に参加。
現在、国立新美術館にて「19thDOMANI・明日展」に参加する他、オオタファインアーツ東京にて個展「南隆雄: Difference Between」を開催中。(写真:モロッコ、2015)


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主催: 北海道大学総合博物館 博物館教育・メディア研究系
科学研究費 基盤研究A「現代美術の保存と修復」(代表者 岡田温司)
問合せ先: s-yamashita@museum.hokudai.ac.jp
担当: 山下・湯浅