【活動報告】2012年9月16日(日)きのこパラタクソノミスト養成講座(初級)

きのこパラタクソノミスト養成講座(初級)

日 時:2012年9月16日(日) 10:00〜17:00

場 所:北大総合博物館・共同研究室

講 師:小林孝人(北大総合博物館 資料部研究員)

参加人数:10名

スケジュール

10:00〜10:15 概要説明、講師・参加者自己紹介

10:15〜10:50 菌類標本庫概要説明, きのこの分類例の紹介

10:50〜11:30 総合博物館菌類標本庫の見学

11:30〜12:00 ハラタケ目記載シートの記入方法講義

12:00〜13:00 昼食

13:00〜15:00 北大構内で菌類採集

15:00〜16:30 採集した菌を観察

16:30〜17:00 記載シート提出・修了証授与

     

講義内容

<午前>

  参加者自身できのこ採集をしたサンプルを顕微鏡観察する講座を行った。最初に講師紹介、そして参加者自己紹介をした。北大総合博物館菌類標本庫の国際的略号(SAPA)、標本収集者、館外貸出実績などを講義形式で紹介した。きのこの分類の例をアセタケ属について説明した。その後、菌類標本庫を実際に見学した。今井三子のハラタケ目菌、講師のアセタケ属菌などの乾燥標本を紹介した。講義に戻り、きのこの調べ方、担子菌類・子のう菌類、2名法を解説した。次に、ハラタケ目記載シートの記入方法を題材にきのこの香り、味、かさ、ひだ、柄、皮膜、KOH(5%)呈色反応の特徴を示した。
   


<午後>

  北大構内にきのこ採集に出かけた。きのこシーズンだが発生が少なかった。しかし、観察の試料に充分な量が得られた。各自試料を持ち帰り、肉眼的特徴を記載シートに記入し、スケッチを行った。その上で顕微鏡観察を行い、同定した。ムジナタケ、イタチタケ、キララタケ、オニタケ、クヌギタケ属の一種、ツチグリニセショウロ、ビョウタケなどを確認した。各菌の胞子を観察できた。KOHでムジナタケのかさの赤変も観られた。最後に、記載シートを提出し・修了証授与式を行って講座は終了した。