【活動報告】2012年10月13日(土)〜14日(日)鉱床パラタクソノミスト養成講座(初級)

鉱床パラタクソノミスト養成講座(初級)

日 時:2012年10月13日(土)〜14日(日) 10:00〜17:00

場 所:北海道大学総合博物館・共同研究室

講 師:松枝大治(北海道大学総合博物館)

参加人数:8名

スケジュール

13日(土)

10:00〜10:10 開講式

10:10〜12:30 基礎講義

12:30〜13:30 昼食

13:30〜14:00 博物館展示見学

14:00〜17:00 基礎講義・実習

14日(日)

 9:30〜12:30 基礎講義・実習

12:30〜13:30 昼食

13:30〜14:00 基礎講義・実習

14:00〜16:45 閉講式


講義内容

  パラタクソノミスト講座(鉱床初級)では、人類にとって便利で快適な近代生活を営む上で重要な役割を果たしている資源物質(有用金属元素等)が、いつ、どのような場所(鉱床)に形成され、またどのような岩石(鉱石)中に存在するかについて、基礎講義および関連実習を通して学びます。我々人類が生活する地球表層部の地殻中には、人間生活に役立つ様々な地下鉱物資源が存在しますが、それら有用金属元素は通常の岩石中にはごく微量にしか存在しないため、それらがどのような原因やプロセスで移動濃集したかについても基礎講義でわかりやすく解説するとともに、実際に有用金属元素が濃集した多様な鉱石を肉眼で観察し、それらを構成する主な鉱石鉱物を鑑定しました。

1日目

<午前>

  開講式では、講師の紹介とパラタク講座の趣旨説明に引き続き、 初級講座の内容とスケジュール説明が行われました。

    次に、鉱床と鉱石の定義、地殻元素存在度(クラーク数と鉱石中の元素濃集度)、鉱床の分類体系(鉱床タイプと関係火成岩等)、主な鉱石鉱物(鉱物名、化学式等)について基礎講義を行いました。

<午後>

  博物館展示見学では、本パラタク講座に関わる鉱石と鉱床関連の博物館展示の見学と解説を行いました。

  次に正マグマ鉱床と白金・クロム鉱石、カーボナタイト鉱床とレアアース鉱石、ペグマタイと鉱床と含希元素・放射能・揮発性元素鉱物鉱石について基礎講義・実習を行いました。

2日目

<午前>

  斑岩銅鉱床と銅−金−モリブデン鉱石、スカルン鉱床と鉄−銅−タングステン−鉛−亜鉛鉱石、鉱脈鉱床とベースメタル(卑金属)−貴金属−多金属鉱石について基礎講義・実習を行いました。

<午後>

  浅熱水性鉱床と金−銀鉱石、黒鉱鉱床と黒鉱鉱石、現生の鉱床(マンガン団塊および海底熱水鉱床)と産出鉱石について基礎講義・実習を行いました。

  閉講式では、聴講者全員に対して講座受講認定証の授与を行うとともに、受講者からアンケートの提出及び今後の中級講座予定等について説明しました。