【活動報告】2013年2月9日(土)鉱物パラタクソノミスト養成講座(初級)in小樽

鉱物パラタクソノミスト養成講座(初級)in小樽

日 時:2013年2月9日(土) 10:00〜17:00

場 所:小樽市総合博物館

講 師:松枝大治(北海道大学総合博物館)

参加人数:9名

スケジュール

10:00〜10:10 開講の挨拶

10:10〜12:00  実習内容の説明と基礎講義

12:00〜13:00  昼食

13:00〜14:35  講義・実習

14:35〜14:45  休憩

14:45〜17:00  講義・実習

17:00〜17:10  修了式


講義内容

<午前>

   9名の受講者を迎え,講座が開かれました.最初に小樽総合博物館 青木館長より,開会の挨拶がされ,松枝講師の紹介がされました.次いで,松枝講師より,パラタクソノミスト養成講座の意義,鉱物の定義,岩石や結晶,宝石等の違いなど基礎的な内容から,鉱物種の定義に関わる多形,同形,固溶体等の専門的な内容の講義がなされました.受講生は実際に標本に触れることで,より理解を深めているようでした.また,まとめとして鉱物の分類体系や鉱物種の定義について説明が行われ,午前の講義が終了しました.

<午後>

   午後は,まず初めに,結晶格子・結晶面,結晶系等の結晶学的な講義と実習が行われました.実際に測角器を用いて結晶模型の角度を測定し,また,天然試料(黄鉄鉱)や雪の結晶を例として晶癖・晶相・双晶等の鉱物の多様性を説明しました.その後,野外において最も重要である肉眼鑑定の手法(色,光沢,条痕色,劈開性,モース硬度,磁性,蛍光・燐光)について,講義および実習が行われました.鉱物の色に関しては,色因のひとつである遷移金属元素との関係についての説明も併せて行われました.それぞれの鉱物学的特長については実演・実習が行われ,特に蛍光・燐光や偏光の実演では鮮やかな色の変化に歓声も上がりました.また,最後に1時間ほどの講義があった「鉱物の四方山話」は,生活に密接した雑学だったこともあり,受講生は興味津々で聴講していました.最後に青木館長より聴講者へ修了証の授与が行われ,本講座は好評のうちに終了しました.