Genus Gnathoncus Jacqulien-Duval, 1858
1(2) 尾節の点刻は丸い.前胸腹板突起前方に深い陥没を具える(図3A). .............................. ............................... オオマルマメエンマムシ
2(1) 尾節の点刻は横長の楕円.前胸腹板突起に陥没はない.
3(4) 前脛節の外歯間は深くえぐられる.鞘翅会合溝は基部1/4にある.雄交尾器第10背板の後縁部は裁断状. ........................ マルマメエンマムシ
4(3) 前脛節の外歯間はわずかにえぐられるのみ.鞘翅会合溝は基部1/6にある.雄交尾器第10背板の後縁部は二叉状. ...... ニセマルマメエンマムシ
Gnathoncus nannetensis (Marseul, 1862)
図説 H: 222; hara, 1994: 215[再記載,♂交尾器].
体長(前胸背前角から尾節先端まで; mm)雄 2.33 -3.43, 雌 2.77 -3.48, 幅雄 1.72-2.47, 雌 2.13 -2.50.他の2種に比べて大型で,前胸腹板突起の陥没をもつことで容易に区別される(図3A).死体や獣糞から採集されるほか,鳥の巣内の巣材や,ツバメの巣の下にたまった糞からも採集されている.分布:北海道,本州,四国,九州.旧北区ほぼ全域.
マルマメエンマムシ (図2B,E,3B,4B, E,H)
Gnathoncus rotundatus (Kugelann, 1792)
Gnathoncus nanus: 図説N: 68; 図説H: 222. .......... Gnathoncus rotundatus: hara, 1994: 220[再記載,♂交尾器].
体長1.91-2.45, 幅 1.42-1.76.次種との区別は,検索形質の一つである交尾器の形態差が確実である(図4B, H).前種同様,死体,糞のほか,鳥や獣の巣内から採集されている.分布:北海道,本州.全北区ほぼ全域.台湾.南アフリカ.
ニセマルマメエンマムシ (図2C,F,3C,4C, F,I)
Gnathoncus communis (Marseul, 1862)
hara, 1994: 223 [再記載,♂交尾器].
体長 2.21 -2.57, 幅 1.47-1.89.前種との区別には交尾器による確認が必要で(図4C, I),外部の観察だけでは同定は困難.従来の前種の記録には本種が混じっている可能性がある.前種同様,死体,糞のほか,鳥や獣の巣内から採集されているが,国内からの生態記録はない.分布:本州,九州.樺太.北アメリカ.ヨーロッパ.コーカサス.中央アジア.エジプト.オーストラリア.
日本産エンマムシ上科概説/エンマムシ科/亜科までの検索/ドウガネエンマムシ亜科
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