【9月2日開催】サーミ・フィルム・シアター第4回

北極圏のコミュニケーション―境界を越えるサーミ」展に合わせ、サーミの人々を題材とした映画やサーミの監督による映画を上映します。 

▼上映作品 風の中の叫び(A Shout into the Wind)(55分) /カトゥヤ=ガウリロフ


<お知らせ>映画に登場するヴェイコ・フョードルフ氏は、9月15日(土)の市民セミナーにて講演されます。フィルム・シアターと併せて、ぜひご参加下さい。

 

ある文化の運命は、少数の人々の手の中にある。この映画は、現代生活の中で、スコルト・サーミの人々が、自らの伝統や記憶を生き続けさせるための奮闘を追ったものである。

 

ドキュメンタリー「風の中の叫び」は、スコルト・サーミの監督カトゥヤ=ガウリロフのデビュー作(2007年)。伝統と現代生活が調和したスコルト・サーミの人々の現在を描いた作品で、スコルト・サーミ自身によって製作された作品である。

 

スコルト・サーミのスポークスマンであるヴェイコ・フョードルフ氏は、金銭の追求よりも自然との調和を求めた暮らしを目指す。彼は、スコルト・サーミの人々の老人ホーム建設のプロジェクトの援助を求め、ヨーロッパ議会からやって来た公務員や政治家と交渉する。

 

セヴェティヤルヴィ村にはわずかな若者しか残っていない。その中の一人、ナタリアはかつて共同体にあった楽しみに溢れる生活を取り戻したいと願い、衰退してしまった村のパビリオンでの夏のダンスパーティーを企画する。ナタリアは、村出身だが、残りの人生を孤独に過ごしたくないと思っており、どこか別の場所での生活を夢見る。

 

私たちの目を引き付けて止まないこの映画は、フィンランドのスコルト・サーミの人々の地で発表された。スコルト・サーミの人々の暮らす、美しくも荒涼、素朴なセヴェティ湖を舞台に、このドキュメンタリーは、文化伝統の保存と、経済的な波とともに共同体を取り巻く急速な近代化との間で、微妙なバランスを取りながら奮闘する様子を映し出している。

 

 

<監督紹介>カトゥヤ=ガウリロフ Katja Gauriloff

カトゥヤ=ガウリロフは1972年フィンランド北極圏のイナリ村に生まれる。祖母はスコルトサーミ人の中で最も有名な語り手。タンペレアート・メディア学校で映画の監督方法を習得(200-2004)。現在監督として活躍する一方、オクトーバープロダクション会社とパートナー契約をしている。現在スカンジナビアで注目を集めている監督。〔風の中の叫び〕は彼女の最初のドキュメンタリー作品。8つの国際映画祭で上映され、フィンランドでは全国テレビ放送もされた。

作品|Peivv paast (2004), A Shout into the Wind (2007),Contract (2008)

 


 

|日 時| 9月2日() 13:30〜

|会 場| 北海道大学総合博物館1階「知の交流」コーナー

|定 員| 60名 *定員を超えますと立ち見となる場合がございます。

|主 催| グローバルCOEプログラム「境界研究の拠点形成」、スノーコレクティブ、フィンランドセンター北海道事務所 

 

<無料・申込不要> 


 

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