【11月4日開催】サーミ・フィルム・シアター第6回
「北極圏のコミュニケーション―境界を越えるサーミ」展に合わせ、サーミの人々を題材とした映画やサーミの監督による映画を上映します。
▼上映作品 サーミランドにやって来たフィンランド人(Suomi tuli Saamenmaahan)(54分) /ドキュメンタリー映画/監督:アニャ・アホラ/フィンランド/2010年/54分/サーミ語/英語・日本語字幕
第2次世界大戦後のフィンランド。
国の指導で、サーミ人の子供たちもフィンランド人の学校に通学することが義務付けられた。親元を離れて暮らさざるを得なくなった6歳の子供たちは、まだサーミ語も完全に習得していないうちに、フィンランド語しか使えない環境を強いられる。それゆえ、サーミ語が完全には話せないまま育った人々がいる。
現在、フィンランドが定めているサーミ人の認定条件のひとつに「サーミ語が話せること」という項目がある。サーミ語が話せることはサーミ人としてのアイデンティティ形成の重要な一項目であるが、本人が話せない場合でも、両親のどちらかもしくは祖父母がサーミ語を話すサーミ人であれば、サーミ人と認められる。それは、サーミランドにキリスト教が布教された時、またこの映画にあるような国家政策が行われた時などに、サーミ人であるが幼少期にサーミ語を習得できず話せないまま大人になった人々が存在するからである。
国の指導で、サーミ人の子供たちもフィンランド人の学校に通学することが義務付けられた。親元を離れて暮らさざるを得なくなった6歳の子供たちは、まだサーミ語も完全に習得していないうちに、フィンランド語しか使えない環境を強いられる。それゆえ、サーミ語が完全には話せないまま育った人々がいる。
現在、フィンランドが定めているサーミ人の認定条件のひとつに「サーミ語が話せること」という項目がある。サーミ語が話せることはサーミ人としてのアイデンティティ形成の重要な一項目であるが、本人が話せない場合でも、両親のどちらかもしくは祖父母がサーミ語を話すサーミ人であれば、サーミ人と認められる。それは、サーミランドにキリスト教が布教された時、またこの映画にあるような国家政策が行われた時などに、サーミ人であるが幼少期にサーミ語を習得できず話せないまま大人になった人々が存在するからである。
本ドキュメンタリー映画はこうした問題をとらえ、サーミ人強制寄宿舎学校にまつわる数名へのインタビューを記録している。母の話すサーミ語がわからないこともあった子供時代を振り返る女性。両親が寄宿学校の先生をしていた男性が振り返る当時の様子。またサーミ人の権利保証運動活動家も登場する。サーミ語はサーミの血を引くことの大きな証明になり、話せることは誇りでもある。
母語文化への誇りを呼び起こさせてくれ、自らの言葉について改めて考えさせてくれる作品となっている。
母語文化への誇りを呼び起こさせてくれ、自らの言葉について改めて考えさせてくれる作品となっている。
|日 時| 11月4日(日) 13:30〜
|会 場| 北海道大学総合博物館1階「知の交流」コーナー
|定 員| 60名 *定員を超えますと立ち見となる場合がございます。
|主 催| グローバルCOEプログラム「境界研究の拠点形成」、スノーコレクティブ、フィンランドセンター北海道事務所
<無料・申込不要>
◎サーミ・フィルム・シアターの詳細はこちら