【活動報告】10月29日木製品パラタクソノミスト養成講座(初級)

10月29日木製品パラタクソノミスト養成講座(初級)

日時:平成23年10月29日(土)10:00〜16:00

場所:北大総合博物館 共同研究室

講師:守屋豊人、佐野雄三、渡邊陽子

参加人数:10名

スケジュール:

29日(土) 

10:00〜10:05 講師の紹介、配布資料確認

10:05〜10:15 木製品の観察試み

10:15〜11:30 講義 板サンプルの観察、木取りの考察

11:30〜12:30 昼食・休憩

12:30〜13:00 講義

13:00〜13:45 樹種同定用プレパラート標本の作成実習

13:45〜14:00 休憩

14:00〜14:45 樹種同定実習

14:45〜15:00 休憩

15:00〜15:40 講義

15:40〜16:00 木製品の観察実習、修了書の授与

<午前>

3名の講師の自己紹介の後、まず、参加者一人一人に木製品が1点ずつ渡され、観察をおこないました。はじめて木製品を見る受講生がいるなかで、各々が用紙に大きさなどの情報を記入していました。
   


次に守屋講師による講義がおこなわれました。講義では、考古学的観点から、遺跡から発見される木製品を取り上げることが説明され、木製品とは人工的な痕跡がある、木を利用した道具の総称であると説明されました。

また、木取りの説明がおこなわれた後、実際に板サンプルが受講生に渡され、丸太からどのように切り取った断片であるのかを受講生に考察してもらい、各自発表をしてもらいました。各受講生は、自分の言葉で正確に分析結果を発表していました。

その後、引き続いて守屋講師から木製品の機能を区分する方法が説明され、午前中の講座が終了しました。

   


<午後>

午後からは佐野講師による樹種同定についての講義がおこなわれました。樹種識別とはどういうことかが大局的な観点から説明され、講義中の冗談に受講生から笑い声が湧き上がっていました。

講義の後、樹種同定をするためのプレパラート標本の作成実習に移りました。まず、木片サンプルを使った、佐野講師によるプレパラート標本作成のデモンスト レーションがおこなわれ、その後各自でプレパラート標本を作りました。佐野講師や渡邊講師にやり方をたずねながら、各受講生は苦労しながらもプレパラート 標本を作り上げていました。
   

 

     


標本が完成した後、光学顕微鏡を用いて標本の観察がおこなわれました。佐野講師による説明を聞きながら、プレパラート標本の観察や検索表を用いた考察を繰り返し、木片サンプルの樹種の同定をおこないました。
   

 

 


その後、守屋講師による北大構内から発掘された木製品いついて講義がおこなわれました。最後に、講座の最初に渡された木製品を改めて観察し、本講座で学んだこと(木取り、分割、面取り、木製品の機能推定)に照らし合わせて、受講生が再度、観察結果を用紙に記入して、初級講座が終了しました。