【活動報告】2014年5月31日(土)〜6月1日(日)鉱床パラタクソノミスト養成講座(初級)

鉱床パラタクソノミスト養成講座(初級)

日 時:2014年5月31日(土)〜6月1日(日)   10:00〜17:00

場 所:北大総合博物館 共同研究室・光学室

講 師:松枝 大治(北大総合博物館 資料部研究員)

          鳥本 淳司(北大総合博物館 研究生)

参加人数:12名

スケジュール

31日(土)

10:00〜10:10 講座開講の挨拶、講師の自己紹介、参加者の自己紹介、スケジュールの説明

10:10〜11:00 基礎講義〜鉱床学とは何か?鉱床学の基礎

11:00〜12:00 基礎講義〜金属元素の濃集について

12:00〜13:00 昼食

13:00〜14:45 講義〜鉱床の分類と各鉱石について(概要)

14:45〜14:55 小休憩

15:00〜17:00 講義〜鉱床の分類に各鉱石について(正マグマ鉱床)

1日(日)

10:00〜12:00 講義〜鉱床の分類に各鉱石について(ペグマタイト鉱床)

12:00〜13:00 昼食

13:00〜14:30 講義〜鉱床の分類に各鉱石について(スカルン鉱床)

14:30〜14:40 小休憩

14:40〜17:20 講義〜鉱床の分類に各鉱石について(鉱脈鉱床・黒鉱鉱床)

17:20〜17:30 アンケート記入、修了証授与式


講義内容

1日目

<午前>

  本講座は12名の受講生を迎え開催されました。最初に講座開講の挨拶および講師の紹介を行いました。次に受講者から各自自己紹介をして頂き、その後本講座全体のスケジュールについて概要説明がありました。その後講義が始まり、まず鉱床学について、どのような事を学ぶ学問か、社会にどのような役に立つのかを学びました。鉱床学の概念について説明があった後、鉱石として使われる金属元素や様々な元素について、また、地球に平均的に存在する元素濃度や鉱床として濃集した金属元素濃度についての講義を受けました。その後、白金結晶やニッケル鉱石など実際の鉱石試料を見ながら鉱床学の分類と産出鉱石について講義を受けました。

<午後>

  午後からは引き続き、マグマの冷却に伴って生成する正マグマ鉱床などさまざまな鉱床タイプとそこに伴われるクロム鉱石や磁鉄鉱、ダイヤモンドなど、実物を観察しながら講義を受けました。途中小休止や質問タイムなどを挟みながら、終了時間までマグマに関連した鉱床の講義が続けられました。

2日目

<午前>

  1日目に引き続き12名の受講生の出席の下で開催されました。講座は昨日の続きから始まり、鉱床の分類とそこに産する鉱石を、実物を見ながら学びました。午前は昨日の講義に関連したマグマ由来の鉱床についてスライド上映等による講義を受け、巨大な石英や黒雲母の結晶、色鮮やかな銅の二次鉱物などを手に取りながら鉱床の成り立ちや生成過程や成因に加え、どのような有用資源が取れるかを学びました。

<午後>

  午後からは、途中に博物館内の関係展示物見学を入れながら、前半にスカルン鉱床、後半に熱水性鉱床について講義を受けました。スカルン鉱床ではモリブデンやタングステンの鉱石を観察しつつ、どのような性質の鉱床か、どのような鉱石が見られるかを学び、熱水性鉱床については、東北地方に多い黒鉱鉱床や日本を代表する鉱山の1つで札幌市内にある豊羽鉱山の鉱脈型鉱石を観察しながら講義を受けました。最後に金鉱床について、金の四方山話とともに学びました。

  全ての講義を終えた後、アンケートの記入を行い、修了証授与式を行い全日程を終了しました。