2011年度後期学生参加プロジェクト「卒論ポスター発表会の運営」 参加学生による考察レポート

ミュージアムマイスターコースの一環として、卒論ポスター発表会の運営」に参加した学生の学生の総括レポートをご紹介します。

私が卒論ポスター発表会で最も驚き、また勉強になったと感じたのは、発表者とポスターを見に来る来館者の方との距離が想像以上に近かったことである。専門的な研究について来館者は近寄りがたい印象を受けるのではと想像していたが、それは大きな誤解だと分かった。どの方も積極的に質問をし、卒論生との間にとても活発な議論がみられ、最後に来館者が「すごいね、これからもがんばってね」と心からの励ましの言葉をかけているのが印象的だった。会場の様子を見ていると、大学の研究は学術的な貢献も重要だが、このように誰にでもわかる形で多くの人に知られてこそ、初めて価値が出るのでは、とも思えてくる。大学の研究は、限られた世界にこもりがちなので、集大成としてポスターによって広く紹介する意義は大きい。今年度は運営だったが、来年度は自分が卒論生となる。今回の経験を活かし、多くの人に知ってもらえるような卒論研究が出来るようになりたい。

(文学部3年 大西凜)
今回の運営では、当日会場に来た方々に配布されるリーフレットの作成を行った。リーフレットを作成する際、心掛けたことは二つある。

一つ目は、重要な情報の見せ方である。まず、重要な情報とは、開催時間・投票時間などのタイムスケジュールおよび、発表者に関する情報であるとした。これは、この発表会の目的に関わる情報であると考えたからである。その上で、伝わりやすさを考慮するため、スケジュールは時計の図を用いて作成した。また、重要な情報以外のページはシンプルに作成し、重要な情報との差別化をするよう心掛けた。

二つ目は、審査を左右しないようなページの作成である。この発表会は、投票による審査が伴っていた。そのため、審査に関わるページでは、1)発表者の名前・タイトル・コメントのフォント・フォントサイズの統一、2)個人番号の強調、の二つを行うことで、掲載順(応募順による)や掲載位置などで審査への影響を軽減するよう心掛けた。

(理学部2年 三嶋渉)

 

 今回の卒論ポスター発表会では運営スタッフとしてレイアウトを担当した。

レイアウトに関して難しいことは、ポスターの見易さと配置による公平性を両立させることである。見易さを重視して等間隔に並べると、入り口に近いポスターは来場者がよく集り易いため不公平が出てきてしまうことが昨年度起きたためである。また、サステナビリティ・ウィークポスターコンテストにて受賞したポスターを展示するコーナーに人があまり集まらないという問題点もある。どちらも原因として、来場者の閲覧の自由を制限できない点にある。

対策としては、受付にて来場者に閲覧の順番がない旨を伝え、発表者、運営スタッフで来場者の誘導を心がける、矢印を作成し、できるかぎりサステナビリティ・ウィークのコーナーへ誘導をすることにした。

来年度の展望としては今回よりも工夫された配置を探るとともに誘導などソフト面からのアプローチも強化していくのが望ましい。

(農学部3年 伊藤雄輝)