授業報告 博物館学特別講義II 第5回 5月15日

5回 515
担当:佐々木亨・湯浅万紀子

博物館の展示評価を行う事前準備として、昨年度佐々木亨先生の演習で実施された展示ブラッシュアップについて、参加された先輩方からレクチャーしていただいた。ブラッシュアップ以前の「循環から見る自然と人―森・土・自然」エリアの課題点と、その解決のための新しい展示構成の提案まで、昨年の資料にもとづき説明が行われた。課題点は、主題と展示物の方向性が一致しておらず、展示室全体のストーリーがわかりにくいというものであった。そうした現状に対して提案されたのは、「北大の研究紹介を主のストーリーとして、(各研究領域に関する)パネルのゾーニングを整理する」ことであった。

その後、そうした提案や展示の意図が、実際の展示に反映されているかどうかを考察するため、ブラッシュアップ後の展示室へ向かい、さらに詳細な説明を各パネルを担当された代表の方からいただいた。入口や展示物の位置が変更されたことで展示に流れが生まれ、課題であった展示ストーリーのわかりにくさが解消されたように感じられる。一方で、佐々木先生、学生からは、パネルの内容の文字の量や、難易度に関する質問が投げかけられた。次週は、展示評価のための調査項目を検討していく。(文学研究科思想文化学専攻 修士1年 山田のぞみ)