授業報告 北大総合博物館で学ぼう 第2回 10月4日

第2回

 

担当:湯浅万紀子(博物館教育学)

授業冒頭で、総合博物館のミュージアムショップを訪れて気に入った商品について、受講生に問われたところ、絵葉書と図鑑が挙げられた。購買者の視点について情報を共有した上で、「北大」の「大学博物館」のミュージアムショップとそのグッズの役割について考察しながら、これまで総合博物館で学生達が取り組んできたグッズ開発の事例が紹介された。商品化されている「紙の標本――Desmostylus」、「Tシャツ バイオリンムシ」、「Tシャツ 博物館万華鏡」の制作過程や広報、来店者調査について解説され、いずれにも展示物や制作工程を示す説明書が付与されていることが示された。また、大学院共通授業「博物館コミュニケーション特論III ミュージアムグッズの開発と評価」を受講した大学院生達が提案しているグッズの企画書も紹介された。

その後、4グループに分かれ、各自の企画案を紹介した後、グループとして一つのグッズに絞り、グッズ名、企画の目的、販売ターゲット、サイズ、付属資料、制作方法、制作個数、制作単価と販売価格、広報、評価の点について言及する企画書をまとめた。先週の授業を欠席したために企画案を持たずに参加した学生もいたが、時間内に企画案をまとめるために積極的に意見を出し合った。教室で初めて会った学生同士のグループワークをうまく進めることに苦労しながらも、楽しい実践となり、担当教員やTAのアドバイスを受けながら4グループが熱心に取り組んだ。

最後に各グループがプレゼンし、総合博物館のアインシュタインドームのレリーフをデザインしたワッペン、鈴木章先生のクロスカップリング反応をイメージさせるコンパクトミラー、北大の研究成果を集めて開発する日本酒、博物館の標本を3Dイメージとして封入したクリスタルのキーホルダーという企画が披露された。自分のグループ以外の企画に投票することを条件に気に入ったグッズを選定した結果、「クロスカップリング・コンパクトミラー」が最も人気を集めた。

次週までに各自で企画書を改めてまとめることが、博物館教育学の回の課題レポートである。