授業報告 2021博物館コミュニケーション特論 I 第5回 5月20日

第5回目となった今回は、新型コロナウイルス感染症の蔓延による緊急事態宣言下での活動となり、博物館の企画を考える私たちにとっては厳しい状況となってしまった。取り組んでみたい企画はたくさんある。魅力的なアイデアもたくさんある。何せこれだけ個性的な学生が揃っているのだから。しかし、コロナ禍という現実も受け入れなくてはならない。博物館は休館状態が続いており、来週からはこの講義もオンライン実施になってしまう。見通しが立たない中で、私たちが実現できる企画とはどんなものだろうか。今回は、”実現可能性”という言葉がキーワードだったように思う。

「子どもにもわかりやすいパンフレットを作りたい」「博物館を通してもっと学問に興味を持ってもらいたい」「いま博物館に来られないひとにオンラインで魅力を届けたい」という意見をもとに議論が進んだ。実現可能性を考えると、やはりオンラインでの開催を前提に進めるべき、という結論に落ち着いた。これで、「コロナ禍で博物館を訪れることが叶わず展示を見ることが出来ない」という課題を「オンラインで参加できる企画を実施し楽しく学びを届ける」ことで解決する、という方向性が定まった。そうと決まれば、誰に向けて?どんなコンテンツを?どんなツールを使って?というのが、今後の議論の中心となる。

私たちが伝えられることは、伝えたいことは、何だろう。次週の授業までに、博物館の展示を見直しながら、もう一度考えてみたい。

三井 和 (文学院 人間科学専攻 地域科学講座 修士1年)