授業報告 博物館コミュニケーション特論 III 第2回 10月10日

第2回の講義となる今回は、ミュージアムショップぽとろの店長であられる猪飼嘉司氏より約1時間に亘り、ショップの運営や学生企画グッズの位置づけなどについてご説明いただいた。ショップはこの4月に新しくなり、約6か月が経った。ショップのコンセプトを含めて貴重なお話を伺う事ができた。先ず、グッズ制作にむけたモチベーションの大切さが強調された。学生が企画したグッズはショップの顔になり、運営においても助けられている。それは北大生への応援であり、幸せな商品といえる。グッズにはストーリー性があることが必要で、それが大学のイメージ作りになっていることもご説明いただいた。但し、売れるもの売れないものが顕著になってきているのが最近の傾向であり、時代のニーズに合わなくなったものは在庫が動かない状況である。そしてまた、このショップを活性化することは一重に博物館のファンを増やす事であるため、このグッズ開発の授業に関係するもの全員で心を一つにして努力してゆきたいと纏められた。
その後、次のような質疑応答がなされた。

  • 来店者の層と購入の目的は?
    自分用に購入する方が多い。年齢層によって又季節によっても違う。
  • 企画の選択はどのようにされているか?
    色々な処から提案があるが、何でも受け入れるということはしていない。北大に関係したものを選択している。ある先生の研究展示があった時に展示に関係したグッズを展開したところ、グッズの雰囲気が展示を見ている続きであるようでとてもよかったとの感想も聞かれた。
  • 学生グッズ企画以外で好評な商品は何か?
    食品関係がよく売れる。但し、問題は賞味期限があることや発注ロットが大きいことである。
  • 企画展との連動は意識しているか?
    担当の先生により変わるが、先生もコラボに乗ってきてくれる。
  • 全般として人気のある商品は?
    男の子向けには断然、恐竜のグッズ。
  • 外国人はどのような物を購入してゆくか?
    T-シャツは人気がある。女性用の短い丈のものでなく大きくてデザインが目立つものに人気がある。タオルも小さいものより大きいのを希望するようだ。購入数量も多い。解説書は英語併記にしていくことも課題。

猪飼氏のお話の後、学生による「お気に入りのミュージアムグッズ紹介レポート」の発表と意見交換を行った。全員が発表する時間は今回はなかったが、日本国内ばかりでなく外国でのグッズの紹介され、気に入った点や選択した動機が各人とも違い、とても盛り上がった。グッズ開発のキーとなるポイントが浮かび上がりつつあり、次へのステップの助けになった。
近藤喜十郎(文学研究科人間システム科学講座 修士2年)


ミュージアムショップの猪飼店長のお話についてディスカッション


お気に入りグッズを披露