【2月9日開催】 バイオミメティクス市民セミナー (第86回) – 『北海道とバイオミメティクスを考える その10 持続可能な街づくり』


イベント詳細

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生き物から学ぶまちづくり ~バイオミメティックスによる都市の生活習慣病対策~

生き物と都市は実はよく似ています。住宅やオフィスは一つ一つの細胞で、道路は大動脈(幹線道路)から毛細血管(路地)に至るネットワークといえます。生き物も都市も活動を続けるためのエネルギーを摂取し、排泄物や廃棄物が生じます。また両者とも、「成長し」「新陳代謝し」「元気であろうとし」「病気にもなり」「怪我もし」「治癒し」「老化し」「再生し」、そして「進化」もします。本講演ではバイオミメティックスの視点から現代の都市を診断し、都市がどのような生活習慣病におかされているかを明らかにします。その上で都市がどうやって免疫力や再生力を高めて活力を取り戻していくかについて、生き物に教えを乞うことを通じていくつかのヒントを提示します。

谷口 守(筑波大学 システム情報系社会工学域 教授)

<略歴>
1984年 京都大学工学部卒業
1989年  都大学大学院工学研究科博士課程 単位取得退学(工学博士)
1989-92年 京都大学工学部 助手
1990-91年  カリフォルニア大学バークレイ校 都市地域開発研究所 客員研究員
1992-95年  筑波大学社会工学系 講師
1995-98年  岡山大学環境理工学部 講師
1996-96年  ノルウェー王立都市地域研究所 文部省在外研究員
1996-97年  英国ウェールズ大学都市地域計画学科 文部省在外研究員
1998-2002年 岡山大学環境理工学部 助教授
2002-09年  岡山大学環境理工学部 教授
2009-現在  筑波大学システム情報系社会工学域 教授

<受賞>
都市計画学会(優秀論文賞)、地域学会(著作賞)、不動産学会(論文賞)、米谷・佐佐木賞(創研部門)、都市学会(特別賞・学術)他

持続可能なまちづくりに貢献する人間工学

人間工学(Ergonomics/Human Factors)は,製品,システム,サービスに関わる人々の作業効率と健康・安全・安心とを両立させるための科学と工学です。この人間工学に基づいて製品,システム,サービスをデザインする「人間中心設計 (Human-Centred Design)」というアプローチ(考え方)があります。
私たちは人間中心設計の考え方に基づいて新千歳国際空港やJR千歳駅構内などの公共施設案内板やパンフレットのデザインおよび評価を実践してきました。このセミナーでは,このような実践例をご紹介しながら,持続可能なまちづくりに貢献できる人間工学という学問についてご説明したいと思います。

小林大二(千歳科学技術大学 理工学部情報システム工学科 准教授)

<略歴>
1994年 慶應義塾大学理工学研究科管理工学専攻前期博士課程修了
1998年 東京理科大学工学部第一部経営工学科 助手
2005年 日本橋学館大学 人文経営学部 心理臨床専攻 専任講師
2006年 慶應義塾大学理工学研究科管理工学専攻 博士(工学)取得
2008年 千歳科学技術大学 総合光科学部グローバルシステムデザイン学科 准教授
2008年 ISO TC159/SC4 国内対策委員
2016年 千歳市地域交通活性化協議会 副会長
2017年 日本人間工学会認定 人間工学専門家
2018年 JIS Z8521 原案作成委員会 委員長