【5月5日開催】 バイオミメティクス市民セミナー (第77回) – 『北海道とバイオミメティクスを考える その1 バイオミメティクスの動向』


イベント詳細

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生物学と博物館学から見たバイオミメティクス動向

バイオミメティクスに関わる生物学の技術的側面は、リバースエンジニアリング(逆行工学)と、そのアナロジーが認知過程に有効かもしれない。生物学の目的は、生命現象の認識にあったが、その範囲は生態系、生物圏、持続可能な地球生命へと広がり、社会学へも影響を与えている。バイオミメティクスは持続可能な社会構築のための技術であり、生物学との協働は欠かせない、はず。さて、うまくいっているのだろうか。バイオミメティクスの社会実装には博物館が機能する、はず。ダイアローグ(対話)のための、生物学と博物館学の立ち位置と事例をご紹介したい。

大原 昌宏(北海道大学総合博物館)

学歴
1994年3月         北海道大学大学院農学研究科農業生物学科昆虫体系学 博士(農学)学位取得
1987-1991年        北海道大学大学院農学研究科昆虫学教室 博士課程 単位取得退学
1985-1987年        北海道大学大学院農学研究科昆虫学教室 修士課程 修了
1981-1985年        鹿児島大学理学部生物学科 卒業

職歴
2011年8月 – 現在    北海道大学綜合博物館 教授,副館長
2007-2011年        北海道大学総合博物館 准教授
2000-2006年        北海道大学総合博物館 助教授
1997-2000年        北海道大学大学院農学研究科 助手
1991-1997年        小樽市博物館 自然史系学芸員
1990-1991年        日本学術振興会奨励研究員

賞罰
1994年度ラコルディール賞オナラブルメンション
北米甲虫学会(Coleopterists Society of America)より、1995年12月18-21日ラスベガスにおける甲虫学会会合にて受賞。

専門
昆虫分類学、主に鞘翅目(コウチュウ目)エンマムシ科について

ナノテクノロジーから見たバイオミメティクス動向

生物は模倣によって進化し、生物多様性を生み出すことで生き残ってきました。この生物の“英知”を人間が模倣して、人間の「モノづくり」に役立てようとすることが、バイオミメティクスです。現代社会は人間の技術体系を推し進めた結果、資源、エネルギー、環境などに問題が出てきました。私たちの生活を持続するためには、”持続可能な開発目標(SDGs)”の設定が必要な状況に追い込まれています。この課題にバイオミメティクスがどのように立ち向かっているのかを、特に今世紀になって発展したナノテクノロジーの観点から世界を俯瞰します。

居城 邦治(北海道大学電子科学研究所)

学歴
1986年 東京工業大学工学部 卒業
1988年 東京工業大学大学院理工学研究科 修士課程修了
1991年 東京工業大学大学院理工学研究科 博士課程修了

職歴
1991年 日本学術振興会 特別研究員
1992年 東京工業大学 生命理工学部生体分子工学科 助手
1993年 独・フンボルト財団客員研究員(Johannes Gutenberg-Universität Mainz, Germany)
1994年 北海道大学 電子科学研究所 講師
1998年 北海道大学 電子科学研究所 助教授
2004年 北海道大学 電子科学研究所 教授(現在に至る)

賞罰
1997年 日本化学会年会シンポジウム賞(日本化学会)
1997年 高分子研究奨励金(現・高分子研究奨励賞)(高分子学会)
2007年 第2回モノづくり連携大賞 大賞(日刊工業新聞社主催、NEDO共催、中小企業基盤整備機構特別協力)
2014年   高分子学会賞(高分子学会)
2016年 北海道大学平成27年度教育総長賞(北海道大学)
2016年 高分子学会三菱化学賞(高分子学会)
2018年 日本化学会第35回学術賞(日本化学会)

専門分野
高分子化学、コロイド・界面化学、分子組織化学