【3月3日開催】 バイオミメティクス市民セミナー (第75回) – 『鳥と植物、したたかな求愛』


イベント詳細

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歌とダンスでつむぐ鳥の愛

華やかで美しく、しかし時に珍妙で、滑稽なほど真剣。これらが全てあてはまるのが鳥類の求愛ディスプレイです。人間が、伴侶を得るためにあの手この手の「アピール」を尽くすのにも似て、鳥達の求愛行動の見事さと多様性は、私たちを魅了する不思議さに満ちています。私たちの研究室では特に、カエデチョウ科鳥類を対象に、コミュニケーション行動の進化を大きなテーマとし、求愛ディスプレイに焦点をあてて研究を行っています。本講演では、そこからどのような発見が得られたかご紹介します。

相馬 雅代(北海道大学大学院理学研究院)

2007年東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。学術振興会特別研究員、東京女子大学客員講師、立教大学客員講師などを経て、2010年より北海道大学大学院理学研究院生物科学部門准教授。専門は動物行動学、行動生態学、進化生物学。好きなものは、塊根植物、バイク、猫。

魚だって、匂いで惹きつける

魚類は我々哺乳類に比べてニオイ(匂い/臭い)に大変敏感であり、ニオイを餌探し・敵の発見・仲間の識別・生殖に利用しています。そのうち、生殖系において同種の行動や生理に影響するものを性フェロモンと呼びます。魚の場合、鰓粘液、腎臓からの尿、生殖腺からの生殖腔液に性フェロモンが含まれます。本講演では魚類の性フェロモンのうち、よく研究されているキンギョとウミヤツメのほか、タナゴ、クサフグ、サケ・マス、水産業への応用について紹介します。

山家 秀信(東京農業大学生物産業学部)

平成13年3月:北海道大学大学院水産科学研究科博士後期課程修了
平成14年4月:日本学術振興会特別研究員(PD)
平成17年4月:琉球大学21世紀COE研究員
平成19年4月:東京農業大学生物産業学部 講師
平成26年4月:東京農業大学生物産業学部 准教授