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活動報告

 

鉱物パラタクソノミスト養成講座(初級)in札幌市博物館活動センター

 

(1)実施機関

札幌市博物館活動センター、 北海道大学

(2)日時・場所

2013年3月16日(土曜日) 10:00~17:00 ・ 札幌市博物館活動センター

(3)参加者数

11人

(4)活動概要

10:00~12:00 開講の挨拶、講師の自己紹介、講座の意義・スケジュールの説明
            鉱物の定義、結晶の形や化学組成に基づいた分類法の説明が行われ、
            それが昆虫や植物の分類法と異なったものであることを学んだ。
            一般に混同されることの多い鉱物と岩石の違いを確認した。
12:00~13:00  昼食
13:00~15:00 鉱物結晶模型と測角器を用いた結晶面間角度の測定。鉱物が示す様々な色と光・色の三原色との関係。
            鉱物が持つ光沢・条痕色・劈開などの特徴を実際の鉱物標本を用いて観察した。
15:00~15:20 休憩
15:20~16:50 モースによる鉱物の相対的な硬度の定義を学び、
            結晶構造の違いで石墨とダイヤモンドのように硬さが異なることを確認した。
            塩酸・過酸化水素水と鉱物の化学反応や、磁性の有無に基づく鉱物同定実験を行った。
            ブラックライトを用いて特定の鉱物が蛍光・燐光実験を行い、普段とは異なる鉱物の輝きを確かめた。
16:50~17:00 アンケート記入、片付け、修了書授与式、講座閉講の挨拶

(5)参加者の声

 本講座に参加された受講生はみな鉱物に大変な興味を持っているようで、午前に行われた座学の講義から午後の実験まで真剣に聞き入っていた。特に我々の身の回りに存在している鉱物には普段気が付かないものも多く、工場の中から人間の体の中まで思いもよらない場所に鉱物が存在しているという事実を発見することができた。午後には大小様々な鉱物標本を実際に手に取り観察することで、これまた受講者の興味を集めていた。一部の受講者は持参した鉱物標本と講義に用いられた試料を比較して鉱物の同定を行うほどで、持ち合わせた知識と講義の内容を組み合わせることにより、更に深く鉱物を知ることができているように見えた。講座の時間だけでは足らず、休憩時間中にも熱心に質問をしている受講生も散見された。いくつか行われた実験の中で特に反響があったものはブラックライトを用いた実験で、鉱物が蛍光現象により鮮やかな色を示すと驚きの声が上がっていた。本講座を通して鉱物に対する知識と興味が深められ、更に学びたいと感じていただけたのではないかと思われる。


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