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活動報告

 

昆虫パラタクソノミスト養成講座(初級) in 石狩

 

(1)実施機関

石狩市教育委員会、北海道大学

(2)日時・場所

2012年12月22日(土曜日)~12月23日(日曜日) 10:00~16:00 ・ 石狩市民図書館

(3)参加者数

11人

(4)活動概要

1日目
10:00~10:10 講座開講の挨拶、講師の自己紹介、受講生の自己紹介、スケジュールの説明
10:10~12:00(11:00~11:10は休憩) 昆虫の体制および各目の概要についての講義
12:10~13:00 昼食
13:00~15:45 マレーズトラップによって採集した昆虫サンプルの目までの同定
           富良野市の東京大学演習林内において採集したサンプルを用いた。
           同定したサンプルは目ごとにガラス製管瓶に分けてアルコール液浸とし、
           採集した地点や日付等を示すラベルを管瓶に入れた。
15:45~16:00 片付け、明日のスケジュールの説明

2日目
10:00~11:00 マレーズトラップによって採集した昆虫サンプルの目までの同定(前日からの続き)
11:00~11:10 休憩
11:10~12:00 土壌からツルグレン装置によって採集した昆虫サンプルの目までの同定
           マレーズトラップによるサンプルと同様に行なった。
12:00~13:00 昼食
13:00~14:00 土壌からツルグレン装置によって採集した昆虫サンプルの目までの同定(午前からの続き)
14:40~15:30 コウチュウ目の標本作成
           マレーズトラップによるサンプルのうち各受講生がコウチュウ目と同定したサンプルを用いた。
           中型から大型のサンプルは針刺し標本とし、小型のサンプルは台紙張り標本とした。
15:30~16:00 アンケート記入、片付け、修了書授与式、講座閉講の挨拶、集合写真撮影

 

(5)参加者の声

 大原が昆虫の体制と各目の特徴について概観することによって、受講生は午後以降に行なった目までの同定のために必要な知識を効率よく学ぶことができたようだ。実際に受講生はサンプルを同定する際には、講義によって得られた知識を活用できていた。マレーズトラップによる昆虫サンプルは十分な量を用意していたので、受講生は両日で計3時間45分間も目までの同定に取り組むことができた。さらに土壌からツルグレン装置によるサンプルも用意したことで、受講生は様々な昆虫を目まで同定することを経験できた。しかし、マレーズトラップのサンプルに含まれていたチョウ目のサンプルは、同定するための特徴である鱗粉が流れ落ちていたので同定することが困難であった。サンプルの質の改善が必要であると考えられた。様々な大きさのコウチュウ目のサンプルが含まれていたことで、受講生は針刺し標本と台紙張り標本の2種類の標本作成法を修得することができた。全体として、受講生は主要な目を同定する基礎的な能力および代表的な標本作成法を修得することができ、本講座は受講生にとって大変有意義であったと思われる。

 

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